北海道

北海道旅客鉄道 幌内線・貨物支線(ほろないせん・かもつしせん)

岩見沢
IWAMIZAWA
幌内
HORONAI
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三 笠
みかさ
2011 9月撮影
1987年(昭和62年)713日 路線廃止
三笠駅跡のクロフォード公園内に復元された 『幌内太駅舎』。
旧三笠駅舎跡に建てられている。
大きかった三笠駅舎に対して、こぢんまりしている。
幌内住吉
ほろないすみよし
三笠
駅名  幌内住吉(ほろないすみよし)
駅構造
 単式ホーム11線の地上駅。
駅舎
 木造の地上駅舎。
管理形態
 無人。
きっぷうりば

 閉鎖。

駅内店舗
 有人店舗 : −。  自動販売機 : −。
連絡通路
 なし。
管轄
 日本国有鉄道 北海道総局。
管理
 −
乗降人員
 −
開業日
 1950年(昭和25年)120
  日本国有鉄道の住吉仮乗降場
  として開業。
 1951年(昭和26年)214日以前(詳細不明)
  幌内住吉仮乗降場に改称。
 1958年(昭和33年)85
  幌内住吉駅として常設駅化し、旅客扱い
  のみ行う。
廃駅日  1972年(昭和47年)111
  三笠〜幌内間旅客営業廃止に伴い廃駅。
所在地
 北海道三笠市住吉町。
備考

 駅は三笠市街の南側にあり、東西を山に
 囲まれて流れる三笠幌内川沿いの谷部に
 位置した。
 場所は、三笠市役所から南へ延びる、
 北海道道1129号三笠栗沢線沿いにある
 三笠警察署幌内駐在所から南へ約300m
 の旧踏切がある付近である。
 旧踏切近傍には、介護老人保健施設
 『ほろない』 の大きな看板が建っており、
 良いランドマークとなっている。
 廃駅時は木造駅舎と盛土式の単式ホーム
 11線の無人駅であった。
 廃駅直前の『交通公社の時刻表1972
 10月号』によると、
 下り幌内方面2本/日(16:4719:07)、
 上り三笠方面3本/日(7:0117:5920:05
 の発着があった。
 駅舎は線路の東側にあり、駅前広場は
 なかったようだ。
 廃線後、木造駅舎は撤去されたが、
 現在でも、ホームの一部と線路が残って
 おり、線路はトロッコ列車や足漕ぎトロッコ
 等の観光用に利用されている
 尚、幾春別方面の駅跡と異なり、駅跡の碑
 は建立されておらず、トロッコ用に
 『幌内住吉駅跡』の看板が建てられている。
 駅跡周囲は炭坑住宅の名残である市営の
 集合住宅が多く立ち並んでいるが、駅跡
 南側にあった三笠市立幌内小学校は、
 2011年(平成23年)331日をもって閉校、
 三笠市立三笠小学校に統合されている。
 また、駅跡から100m程南には三笠市営バス
 の『三笠幌内郵便局前』停留所がある。

線路上より、下り幌内方面を見る。
左手にホーム跡?(線路から離れすぎている)があり、
小さく『幌内住吉駅跡』の看板が建っている。 『踏切停止』の看板もあり、
線路側を向いたこれらの看板は、トロッコから見る観光用であろう。
2011 9月撮影
駅名  三笠(みかさ)
駅構造
 単式ホーム11線、島式ホーム12
 計23線の地上駅。
駅舎
 木造の地上駅舎。
管理形態
 社員配置。
きっぷうりば

 出札窓口。(みどりの窓口の有無は不明)

駅内店舗
 有人店舗 : −。 自動販売機 : −。
連絡通路
 構内跨線橋。
管轄
 北海道旅客鉄道 本社。
管理
 三笠駅。
乗降人員
 −
開業日
 1882年(明治15年)1113
  北海道開拓使・官営幌内鉄道の
  幌内太駅(ほろないぶとえき)として開業。
 1944年(昭和19年)41
  三笠駅(みかさえき)に改称。
 1972年(昭和47年)111
  三笠 - 幌内間の旅客営業を廃止し、
  同路線を貨物支線に変更。
廃駅日  1987年(昭和62年)713
  幌内線廃線により廃駅。
所在地
 北海道三笠市本町971-1
備考

 駅は三笠市中心部の南端を流れる
 幾春別川の更に南側に位置した。
 大まかな場所は、三笠市役所から南へ
 向かう、北海道道1129号三笠栗沢線が
 幾春別川を跨ぐ三笠山橋を渡ってすぐで、
 駅跡は三笠鉄道村・クロフォード公園として
 整備され、一般開放されている。
 また、地図等には旧駅名の『幌内太駅』と
 記されている場合がある。
 廃駅時は複数の側線と引込み線、手動式
 転車台を有し、幌内方面からの石炭輸送
 と、幾春別方面からの旅客・石炭輸送を
 担うターミナル駅であり、三笠市の中心駅
 であった。
 元々は札幌・幌向(岩見沢)方面から
 当駅を経由して幌内まで開通した幌内線
 であるが、当駅はその路線上より幾春別側
 に少し引っ込んだ位置にあった。
 (幾春別方面は、幌内線開通の6年後に
 延伸開業。)
 貨物側線と転車台、引上げ線の位置より
 推測すると、幌内方面へ向かう列車は、
 一旦岩見沢側の引上げ線に戻るような
 形でスイッチバックを行い、幌内方面へ
 向かっていたようだ。
 この線形は、山間の狭い地形によるものと
 思われる。
 廃駅直前の『交通公社の時刻表1987
 6月号』によると、
 下り幾春別方面7本/日(6:528:0114:01
 17:0518:3320:0322:35)、
 上り岩見沢方面7本/日(5:587:198:26
 14:3917:3318:5820:47)が発車していた。
 また、三笠−幌内間は、旅客輸送廃止の
 直前(197210月)で、
 下り幌内方面2本/日(16:4019:00発)、
 幌内からの上り当駅止まり3本/日
 (7:0718:0520:11着)の発着があった。
 駅舎は線路の北側にあり、広い駅前広場
 を有した。
 現在、初代駅舎が『幌内太駅』として復元
 され、公園事務所と売店が入居している。
 また、構内跨線橋とホーム、線路の一部が
 残され、気動車や貨車が展示されている。
 尚、広い構内は、多目的広場として利用
 されている。
 最寄りは、三笠市営バス『クロフォード公園
 停留所』 である。

踏切はすべて横断者優先。
足漕ぎトロッコは、徐行または一時停止である。
幌内〜幌内住吉間に残る、車両通行禁止の踏切跡。
補助標識が錆び付き、文字が読めなくなっている。
確かに線路奥の橋は自動車の通行が難しそうだ。
(まだ生きた標識なのだろう)
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旧踏切より、上り三笠方面を見る。
右手(東側)を並行する道路は、北海道道1129号三笠栗沢線である。
同じく旧踏切より、下り幌内方面を見る。
三笠鉄道村(旧幌内駅)からの足漕ぎトロッコが人気のようだ。
線路は三笠駅まで繋がっておらず、途中で折り返すようになっている。
帰りは上り勾配で大変そうだ。
幌内
幌内住吉
幌 内
ほろない
幌内住吉
2011 9月撮影
JR北海道 幌内線 廃線 廃駅 : 三笠駅幌内住吉駅幌内駅
駅舎内部は事務所と売店。 所狭しとグッズが置かれている。
また、幌内太−幌内(三笠鉄道村)間のトロッコ列車の受付も行っている。
駅舎脇にあるトロッコ鉄道連絡線「あかしあ号」のりば。
幌内太駅からトロッコターミナル駅までをオート三輪で連絡している。
三笠鉄道村(旧幌内駅)方面へトロッコ列車や足漕ぎ式トロッコが
体験できる。 勾配があるので足漕ぎ式は大変かも・・・
駅舎(売店)内に掲示されている 『発車時刻表』。
右下に【非売品】の赤いシールがはられている。
廃止時のものと思われるが、どの年代のものかは不明。
駅舎側旧1番のりば(たぶん)東側より、岩見沢・萱野方面を見る。
当時の写真によると、撮影立ち位置右手に切り欠きホームがあったようだ。
旧駅前広場より、復元された駅舎と構内跨線橋を見る。
跨線橋もリフォームされているようで、通行が可能である。
国鉄キハ82系特急形気動車。
1961年(昭和36年)、北海道初の特急『おおぞら』の使用車両として
公園内に展示されている。 再塗装された車両は鉄道模型のように見える。
また、線路は旧幌内線をそのまま利用している。
写真は幾春別方面を見ている。
駅舎側旧1番のりば(たぶん)跨線橋脇より、幾春別・唐松方面を見る。
先頭の気動車は、 国鉄DD51形ディーゼル機関車・半重連形。
駅名  幌内(ほろない)
駅構造
 単式ホーム11線の地上駅。
駅舎
 木造の地上駅舎。
管理形態
 社員配置。
きっぷうりば

 −

駅内店舗
 有人店舗 : −。 自動販売機 : −。
連絡通路
 なし。
管轄
 北海道旅客鉄道 本社。
管理
 幌内駅。
乗降人員
 −
開業日
 1882年(明治15年)1113
  北海道開拓使・官営幌内鉄道の
  幌内(貨物)駅として開業。
 1883年(明治16年)22
  旅客・荷物取扱い開始。
 1898年(明治31年)321
  三笠寄りに約860m移転。
 1972年(昭和47年)111
  旅客・荷物取扱いを廃止し、貨物駅化。
 1987年(昭和62年)41
  国鉄分割民営化により、JR北海道と
  JR貨物が継承するも、JR北海道による
  旅客列車は設定されなかった。
廃駅日  1987年(昭和62年)713
  幌内線廃線により廃駅。
所在地
 北海道三笠市幌内町2丁目。
備考

 駅は三笠市街の南東端に位置する幌内町
 にあり、幌内貨物支線の終着駅であった。
 
場所は、三笠市役所から南へ延びる、
 北海道道1129
号三笠栗沢線を南東に約3km
 の地点で、三笠市営バスの『鉄道記念館』
 停留所がランドマークであるが、駅跡は
 三笠鉄道村として一般公開され、大きな
 看板があるため非常にわかりやすい。
 廃駅時は複数の側線と引込み線、転車台、
 機回し線を有し、駅東側の幌内炭坑からの
 石炭輸送を担う貨物駅であったが、かつて
 は旅客輸送も行っていた。
 幌内線は、幌内炭山から出る石炭を小樽港
 まで輸送する目的で敷設された鉄道で
 あるが、トラックへの輸送転換や石炭需要
 の衰退により、
1987年(昭和62年)7月を
 もって廃線となった。

 幌内は北海道の鉄道発祥の地であった。
 旅客営業廃止直前の『交通公社の時刻表
 197210月号』によると、
 三笠からの下り到着列車2本/日
 (16:5219:12)、
 上り三笠への始発列車3本/日
 (6:5617:5420:00)の発着があった。
 駅舎は線路の北側にあり、それほど広く
 ないが駅前広場を有した。
 前述のように、駅跡は三笠駅跡の
 クロフォード公園と同様、三笠鉄道村という
 鉄道公園になっており、北海道で使用され
 た多くの鉄道車両が置かれ、SL乗車・運転
 や廃線を利用した足漕ぎトロッコ等が体験
 できる他、三笠鉄道記念館(鉄道博物館)
 には貴重な資料が展示されている(入館料
  \520)。休日には各種イベントが開催され
 ファミリーで賑わっている。
 もちろん、鉄ちゃんにも絶対のオススメで
 ある。
 三笠鉄道村の先には幌内炭坑跡があり、
 近くまで行くことが可能である。(廃された
 施設があり誰もいないが)
 また、炭坑までの引込み線が一部残って
 いる。
 駅跡から
道道1129号を挟んだ北側に幌内の
 小さな集落がある。

幌内駅跡。 道道1129号線の歩道より撮影。
写真左端に市営バス『鉄道記念館』停留所、正面の更地が駅舎跡、
車両(キロ26 : 国鉄特急色)が展示されているところが旧ホームである
展示車両脇より旧ホームと、幌内炭坑方面を見る。
展示車両脇より旧ホームと、上り三笠方面を見る。
同様に旧ホームより、上り三笠方面を見る。
鉄道村内にある駅名標。
後方のレンガ造りの建物が鉄道記念館である。
旧ホーム西端より、旧構内と上り三笠方面を見る。
多くの車両が展示されている。
『鉄道発祥の地』の碑。
自動連結器をモチーフにした斬新なデザインだ。
国鉄DE10形ディーゼル機関車寒地仕様。
ローカル線の貨客列車牽引や入換用途を主目的として開発され、
日本各地の蒸気機関車を置き換え、動力近代化を促進したそうだ。
現在でも道内ではノロッコ号などで活躍している。
S-304号機。
説明板によると、工場用路線で使用された蒸気機関車で、
道内室蘭の製鉄所やコークス工場で活躍したそうだ。

C
形タンク機で、1939年(昭和14年)日本車輌製とのこと。
館内には、1985年(昭和60年)61日改正の
幌内線のダイヤグラムが展示されている。
写真ではわかりにくいが、上部に幌内貨物支線(既に幌内住吉駅の
記載はない)、下部に幌内線のダイヤが描かれている。
かなり大きなもので、よく見ると、旅客列車は赤線、貨物列車は
黒線にて色分け記載されており、唯一の交換可能駅である三笠駅では、
旅客列車同士の交換はなく、本線の旅客列車と支線の貨物列車にて
列車交換が行われていたことがわかる。

路線廃止のご案内
JR北海道 幌内線
岩見沢 ⇔ 幾春別
2番のりば(たぶん)跨線橋階段付近より、幾春別・唐松方面を見る。
S-304号機は鉄道村内にて動態保存されている。


三 笠 鉄 道 村
三 笠 鉄 道 記 念 館
幌内線で使用された駅名標やサボ。

幌内駅跡(三笠鉄道村)−幌内炭坑間には部分的に遺構が残っている。
2004 7月撮影