【 STAGE,2 北海道 道北編
8,920km
】
日程 1991年 08月 09日 (金) 〜 09月 21日 (土) 北海道 道北編 (1,355km) 行程比布町 ⇒ 士別 ⇒ 名寄 ⇒ 美深町 ⇒ 朱鞠内湖 ⇒ 添牛内 ⇒ 苫前町 ⇒ 羽幌炭鉱跡
⇒ 初山別村/キャンプ場泊初山別村 ⇒ 手塩町 ⇒ 豊富町 ⇒ 手塩町 ⇒ 稚咲内 ⇒ サロベツ原生花園 ⇒ 浜勇知 ⇒ 野寒布岬
⇒ 稚内 ⇒ 宗谷岬 ⇒ 猿払村/キャンプ場泊猿払村 ⇒ クッチャロ湖 ⇒ 枝幸町 ⇒ 歌登町 ⇒ 音威子府村 ⇒ 敏音知温泉 ⇒ 音威子府村
⇒ 美深温泉 ⇒ 雄武町 ⇒ 興部町 ⇒ 紋別/ライダーハウス泊紋別 ⇒ 湧別町 ⇒ サロマ湖(竜宮台) ⇒ 常呂町 ⇒ 網走 ⇒ 能取岬 ⇒ 網走/ホテル泊 網走 ⇒ 女満別町 ⇒ 美幌町 ⇒ 北見 ⇒ 津別町 ⇒ チミケップ湖 ⇒ 陸別町 ⇒ 足寄/ライダーハウス泊
展望台で比布のライダーハウスで一緒だったGPZ600ののんびり出発ライダーとバッタリ会う。
行き先も告げずに別れてきたのだが、同じ場所で再会するのは 何か縁があるのだろう。
(私は名寄を回ってきたが、彼は真っ直ぐ来たらしい)
彼も【宗谷岬】を目指すと言うので、途中まで一緒に行くことにする。
とりあえず羽幌のサテン『吉里吉里(きりきり)』へ。 ライダーが集まるサテンで有名な店だ。
マスターの趣味で、来るライダーの写真を撮ってアルバムにして店に置いてある。
出がけに私達も個別に写真を撮ってもらう。
どうもアングルが決まっているらしく、傾斜+ダートの駐車場で、 『もう少し前』 とか、
『もう少し右』 とか、重いバイクを移動させられるので、四苦八苦する。
店のアルバムのNo,1370に我々の写真が収まるとのこと。
宗谷岬からはオホーツク海に沿って南下する。 気持ちの良い道だ。猿払村に良い感じのキャンプ場があった。テントを張っている人に管理棟を聞くと、
『無料なんで管理棟はない』 とのこと。
場所も広く、適当な所にテントを張る。
小さな土産物店が1件あり、寄ってみる。
何故かお酒を売っておりラッキーだった。(近くに酒屋がないのだ)
猿払公園キャンプ場にて。 本日の走行 : 337km
撮影後、【羽幌炭坑跡】に行くと言う私にGPZ600氏はつきあうと言う。標識もないため、道を間違えながら着いた所は、まさしくゴーストタウンだった。
廃墟だが、生活跡の残るアパート等、多くの建物が残っているが、
誰もおらず、 物音ひとつしない。
1人で来ていたらとても怖くて歩けなかったろう。
もう少し先まで走ってみたら、まだ何かあるかもしれないと言う私に、
リザーブだからとGPZ600氏は引き返す。
美深の町で食堂を見つけた。ちょうど食事を終えて出てきたライダーと会話『ここうまいっすか?』 『まあまあっすよ』
で豚丼を注文。本当にまあまあだった。
海沿いの雄武までの山間ワインディングを楽しむ。 景色の良い最高の道だった。
今日は特に見るところもないので、紋別市のライダーハウスへ。
ひととおり道南、道北をまわったが、地域によりかなり景色がことなり、
好みの別れるところだろう。
明日から道東方面に入る。道東はライダーに人気。どのようなところか楽しみだ。
旧紋別駅横ミツバチマーヤの家にて 本日の走行 : 354km
昨日21:30に寝たせいか、4:30頃目が覚める。トイレに行き、6:30頃までまた寝る。比布の駅舎の中にある 『喫茶PEPE』 でモーニングを食べたり、写真を撮ったり
しているうちに、9:30になってしまった。
まだゆっくりのライダーGPZ600氏を残して、あわてて出発する。
士別駅と名寄の街の、Kiosk や本屋で週間プロレスを捜すが、置いてなくあきらめる。
売っている地域が限られていたり、予約で取り寄せるのみの店が多いようだ。
まず、今日の第一目的地である【朱鞠内湖】へ。
以前にも来ているが、今回は展望台と、好きなアングルのポイントで写真を撮った。
水が少なく、朽ち木が見えて、好きな湖だ。
稚内で本屋に入り、『週間プロレス』を捜すがない。店員に聞くと、こちらは3日遅れの発売で日曜になるそうだ。 遠くへ来たと実感がわく。 なるほど何処を探してもない訳だ。
【宗谷岬】は思った通りの観光地で、バイクにつける記念の旗を買い、写真を撮り、一通り見て出発する。 ただ、岬から樺太(サハリン)が見えたのは感動 !!
比布のライダーハウスで聞いた風車小屋の奥の牧場を見に行く。
土産物屋の脇の急坂を上がって少し走ると、さすが北海道という感じの風景が広がっている。
【宗谷丘陵】だ。黒牛が放牧されており(肉牛とのこと)、このような環境で育った牛はうまいに違いない。
朝から日差しが強い。テント、寝袋を干して8:30頃出発する。天塩町で道道909号オロロンライン(現・道道106号)へ入る道がわからずに、 国道40号を豊富町まで行ってしまう。
先を急ぐ旅ではないので、また手塩まで引き返しメシにする。
昔駅があった所の駅前食堂で、『あいのり丼』なるものを食べる。 トンカツとエビフライを玉子でとじてあり、その下に海苔がひいてある。
タケノコまで入っていて、結構いける。 北海道は関東であまり見かけない食べ物が多いので、食堂のメニューが楽しみだ。
真夜中の2:00頃、強風で目が覚める。海側から台風並の風が襲ってくる。テントの支柱が折れそうになるまでしなり、飛ばされそうだ。
夕方は穏やかな天気だったため、油断してテントにペグを打ってない。
四隅に荷物を置き、風上の部分を体で支える。
支えていないと本当に壊れそうであぶないのだ。
結局朝まで風が収まらずほとんど眠れなかった。
風でテントをたたむのに一苦労する。ポールを確認するとヒビが入り折れかかっている。
安物のテントのため、ポールが樹脂製だったことが原因だ。
紋別の朝は遅い。サテンも9:30頃にならないと開かない。本来朝食などは前日に買って用意しておけばよいのだが、サテンや食堂に入る目的は
@長旅のため、テレビや新聞を見て世の中の動きから取り残されることの防止。
A店の人から土地の情報を仕入れる。
B土地の特色あるメニューを見つける
の3つである。
その後、町で下着(トランクス)と週プロ(見〜つけたっ!)を買い出発。
【サロマ湖竜宮台】へ向かう。
街を出る頃には風が一段と強くなる。
竜宮台に着いた頃には台風並の風が吹き、ゴミ箱が倒れてカンが飛んでいってしまうほどだ。
風に押されて立ちゴケをしないように必死になる。
キャンプ初心者の私にとって、この強風はテント設営や撤収の仕方等、非常に良い経験になった。オホーツク海沿いに南下すると、【クッチャロ湖畔】にもキャンプ場があった。 ここは有料。夕べは無料。
有料でも無料でも設備にはほとんど差はないように感じる。
海岸沿いで道が単調のため、温泉を求めて山側に入る。
【敏音知(ぴんねしり)温泉】まで行くが、普通のお風呂で入る気にならない。 引き返し【美深温泉】へ。 ここも普通の風呂だがまあ入っていくことにする。
チェックアウトの10:00少し前にホテルを出る。網走駅の近くのサテンでモーニングを食べ新聞に目を通す。なんか愛想の悪いサテンだった。 ライダーは不潔に見られるのだろうか。
フロントタイヤの右側がかなり減っているので、オンネトーをパスして足寄へタイヤ交換に向かう。
途中北見市の『たくぎん』でカードを使えるのをTEL確認し、5万円を引き出す。
(当時は銀行間のネットワークが未発達でカードの互換性がなく、都市銀行のキャッシュカードも万能ではなかったのだ)
津別を経て【チミケップ湖】へ。砂利の少ないダートで走りやすかったが、湖はそれほどきれいな景色ではなかった。湖水はきれいだったが・・・。
陸別町内の食堂でトンカツ定食を食べる。茶碗蒸しがついた。やっぱり店によってのメニューは楽しみだ。
なんだかんだで足寄へは夕方16:30頃着いた。
ショップ『タカハシ』へ直行しフロントタイヤを交換してもらう。 話好きのマスターで焼尻、天売島が良いという。
今日もコーヒーをごちそうになる。
フロントタイヤをダンロップ製に換えて(リヤはミシュランのまま)足寄駅前のライダーハウス『大阪屋食堂』へ向かう。
操縦感覚が変わっり、バイクがネやすくなったのでコケそうになる。
『こんちは〜』
『あ〜ら、また来たんかぃ』
あたしゃお馴染みさんかい?
時期的にライダーハウスも空いている。
一息ついてから、例の風情のある小さな銭湯に行き、夕食。
『オバちゃん、鹿ある〜?』
『あるよ〜』
晩は裏メニューの鹿肉を食べる(みそ焼き肉)。初物だ。 うまいっ!
大阪屋食堂泊 本日の走行 : 167km
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竜宮台は右に【サロマ湖】、左に【オホーツク海】。なかなかの眺めだ。しかし、風で砂が飛んできて痛いのにはまいった。
湖畔のドライブインでホタテ丼を食べ(本当はサロマ湖の魚が食べたかった)、【能取(のとろ)湖】へ。
ここも結構きれいなところだ。
網走湖を経て、【網走刑務所】へ。 国道と刑務所の間には網走川があり、泪橋という橋がかかっている。
受刑者が泪で渡る橋という意味らしい。(あしたのジョーじゃあるまいし・・・)
映画では、【網走番外地】というが、正式な住所は 【網走市 字三眺 官有無番地】 というらしい。
観光用のためか、門が半分開けられているのみで、重みはあるが面白みはない。
(観光地ではないのであたりまえか・・・)
ただ、刑務所の前には売店があり受刑者作成の木彫り製品等が格安で販売されている。(立派な出来ですよ)
ちなみに観光用には 【網走監獄】 という昔の監獄を再現した名所もあり、正直ここはお勧めだ。
門の前でとりあえず写真を撮り、能取岬へ向かう。
相変わらずすごい風だ。この岬は冬になるとアザラシが来るらしい。
岬を出る時点で16:00となる。今日はオンネトーまで走ってキャンプの予定だったが、風が強く走る気がしない。
網走で泊まることにする。
駅前でホテルを探すがどこも満員。電話帳で調べやっと1件とれる。1週間ぶりの布団である。
本日の走行 : 183km
結局【羽幌炭坑跡】で別れた。先へ進んだが、600m程で道はダートとなり、結局私も引き返す。GPZ600氏に追いつこうと飛ばすがダメだった。
国道のGSにもGPZ600氏はおらず、もう会うこともないだろう。
午後も遅くなったので、天塩町のライダーハウス(ドライブイン)へ向かう。
比布で知り合ったチャリダーN氏がいるはずである。
途中、休息のため初山別村の公園(岬)へ寄る。灯台があり、利尻富士がよく見える
ロケーションの良い公園だ。一発で気に入ってしまった。
先着ライダーの勧めもあり、N氏には悪いが特に約束しているわけではないので、
今日はここの無料キャンプ場で泊まることにする。
久し振りのテント泊だ。
金比羅岬キャンプ場にて。 本日の走行 : 314km
食堂で道道909号を教えてもらい、走り出す。右にはサロベツ原野(ただの原っぱに見える)、
左には海と利尻富士が見え、快適な道だ。
ほとんど真っ直ぐでスピードもいくらでも出る感じである。
【サロベツ原生花園】を見る。遊歩道があり全部見てまわるには
結構な距離を歩くようだ。
適当な所で切り上げて出発。【カブト沼】へと道を曲がる。ほどなくダートとなり、砂利が深くなる。 走りにくいことこの上ない。
引き返して道道909号に戻ろうとするが、ダートを避けて舗装の道ばかり選んで走るため、
しっかり道を間違えて迷子になる。 どうも同じ所をぐるぐる回っているようで、
舗装路だけ走っていては元に戻れないようだ。
ダートで四苦八苦の末、やっと道道909号へ出る。
【野寒布(のしゃっぷ)岬】は水族館があったりするが、岬自体はコンクリートで護岸されて
おもしろくもなんともない。 写真だけ撮り稚内市内へ。
【礼文島】へ渡ろうと思いフェリー乗り場に行く。フェリーも待合室も人でごった返している。
あまりの混雑とフェリーの便数のなさ(4本/日)にあきらめる。
人間だけなら行けると思うが、持っていく荷物の量を考えるとやはりムリだ。